2010年 11月 1日 掲載
今回は，今までとちょっと毛色のちがうコマンド， データファイルを解析する minmax をあつかう．
GMT には，minmax というコマンドがふくまれている． 動作はコマンド名そのままで，ファイルあるいは標準入力の各カラムの最小値，最大値を出力する．
では，やってみよう． まずはサンプルデータ作りから． Box-Muller法で，X座標，Y座標の値の分布がそれぞれ正規分布にしたがう点のデータをつくる．
$ awk 'BEGIN{for(i=0;i<2500;i++){x1=rand();x2=rand(); if(x1!=0)print sqrt(-2*log(x1))*cos(2*3.1415*x2), sqrt(-2*log(x1))*sin(2*3.1415*x2)}}' > rand.txt
このデータの最小値，最大値を見てみよう．
$ minmax rand.txt rand.txt: N = 2500 <-4.10239/3.854> <-4.02207/3.56684>
最初にデータファイル名（rand.txt），次にふくまれるデータの数（N = 2500）， 第1カラムの <最小値/最大値>，第2カラムの <最小値/最大値> と出力がつづく．
minmax には，データをプロットする際に有用な -Iオプションがある． -Iオプションに整数を指定して実行すると， 第1，2カラムのデータの範囲をふくむ指定した値で割り切れる整数の範囲を， -Rオプションの形で出力するのだ．
$ minmax rand.txt -I1 -R-5/4/-5/4 $ minmax rand.txt -I2 -R-6/4/-6/4
このコマンドをバッククオートでくくってプロットするコマンドで指定すれば， いちいちデータの中身を確かめなくても，すべてのデータをふくむ範囲の図が描画される．
$ psxy rand.txt -Jx1 `minmax rand.txt -I1` -Sc0.2 -Ba1g2 > rand.eps
この例では，分布の中心が図の中心とずれてしまっているので， 正式な図としては使えないが， とりあえずデータを見てみるという用途には十分だろう．
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