KDO's Note 2001

2008年 4月 1日 掲載

注意

このページはもとが KDO の個人的なメモであり， 内容の正しさは保証できません．

使ってみておかしいと感じたら， ただちに使用を中止して， 自分で調べなおすなり， 計算しなおすなりしてください．

目次

• 2001年 7月 16日：Orlanski の放射境界
• 2001年 7月 10日：netCDF のデータ記述の構造
• 2001年 6月 26日：ガチャポンコンプリート
• 2001年 5月 29日：潮汐データの気圧補正（験潮所と測候所の対応表）
• 2001年 4月 2日：角度，循環する値
• 2001年 2月 7日：Adams-Bashforthスキーム
• 2001年 1月 19日：火山と津波
• 2001年 1月 14日：Varenius, Bernhard

2001年 7月 16日：Orlanski の放射境界

時刻τ+1 の境界 JM の値を求める．

図の× 3点から現象の進む速度を計算し， ○ 2点の状態の時刻 τ+1 での位置を計算， 内挿して● (JM, τ+1) の値を求める．

この方法により，現象が境界で反射せず， きれいに外に抜けてくれる．

2001年 7月 10日：netCDF のデータ記述の構造

黒は変数，青は関数．

2001年 6月 26日：ガチャポンコンプリート

ガチャポンで 6種類すべてそろえるには， いくら用意すればいいか，計算してみた．

簡単のため，それぞれの種類の出る確率はつねに 1/6 として計算している．

最初の 1個は，1回で出る．

i = 2〜6個目を出すのに，ガチャポンをまわす回数の期待値 E_i は，

計算すると，

• 1個目： 1回
• 2個目： 1.2回
• 3個目： 1.5回
• 4個目： 2回
• 5個目： 3回
• 6個目： 6回

計 14.7回まわす必要がある．

実際はこうなった↓．

計 10回でコンプリート．

2001年 5月 29日：潮汐データの気圧補正（験潮所と測候所の対応表）

験潮所と気圧補正に使う地上気象観測点の対応表を作ってみた．

左から，

1. 験潮所コード（JODC，日本海洋情報センターによる）
2. 験潮所名
3. 験潮所経度（度，東経）
4. 験潮所緯度（度，北緯）
5. 地上気象観測点コード（WMO，世界気象機関による）
6. 地上気象観測点名
7. 地上気象観測点経度（度，東経）
8. 地上気象観測点緯度（度，北緯）
9. フラグ：験潮所と地上気象観測点が離れている場合 1

CSVファイルはこちら．

参考サイト：

• 潮汐カタログ，JODC
• http://www.wmo.ch/web/ddbs/publicat.html（どこかへいってしまった），WMO

2001年 4月 2日：角度，循環する値

角度 i を 0≦i＜360 の範囲にしたいときは

i = ( i % 360 + 360 ) % 360;

とすればよい．ここで % は剰余． i が実数のときは fmod(i, 360) などとする．

-180＜i≦180 の範囲にしたいときは

i = ( ( i - 180 ) % 360 - 360 ) % 360 + 180;

2001年 2月 7日：Adams-Bashforthスキーム

数値計算の時間発展のスキーム．計算結果にスムーシングをかける方法でなく， 時間微分のテイラー展開を高次項までふくめて時間差分を考慮した方法．

AB2（2次精度）

位相差が大きいという欠点．

AB3（3次精度）

3次精度が有効（Kantha and Clayson, 2000）． 計算のためには，n-1，n-2ステップの u を計算機内に確保しなければならない． 計算開始より 2ステップ進行するまでは，f(u^n-1)，f(u^n-2) は未定義． この間はオイラー差分，AB2 で計算を行う．

2001年 1月 19日：火山と津波

火山によって津波が発生した事例を調べてみた． 火山の噴火による津波は， 大量の土砂が閉鎖水域に流れこむことによって発生することが多いようである．

明神礁の噴火 1952年

• 9月 16日 夕方（滝野丸）
• 9月 17日 0800頃（第十一明神丸）
• 9月 23日 0834（神鷹丸）
• 9月 23日 1312（神鷹丸）
• 9月 23日 1340（神鷹丸）
• 9月 23日 1900（神鷹丸）
• 9月 24日 0540（第18海形丸）
• 9月 24日 1220（八丈島験潮所，SOFAR）

9月 24日 1220の噴火による津波が八丈島で観測されたそうである．

参考：幻想諸島航海記／明神礁

古い記録

• 1640年（寛永17年） 7月 31日：北海道駒ヶ岳：津波により死者約700人．
• 1741年（寛保元年） 8月 29日：渡島大島：津波により死者約1475人．
• 1781年（天明元年） 4月 11日：桜島：海底噴火．津波により死者 8人，行方不明 7人．
• 1792年（寛政4年） 5月 21日：雲仙岳：岩屑なだれと津波により死者約15000人． 眉山と呼ばれた溶岩ドームが崩壊，岩なだれとなって有明海に突入し，津波が発生．

元資料は国土庁 1992．

海外の事例

• 1883年 8月 27日：Krakatau島：ジャワ，スマトラに高さ 35m（20m，40m以上とも）の津波．死者約36000人．

参考：閉鎖水域の津波

• 1958年 7月 9日：アラスカ，リツヤ湾：M7.9 の地震により地滑りが発生． 8000万トンの土砂が流れ落ち津波が発生．高さ 525m
• 1940年 11月 1日：長崎港：戦艦武蔵進水時，港内の水位が 55cm以上高まる． 対岸の浪ノ平地区には 120cm の高波が押しよせた．

2001年 1月 14日：Varenius, Bernhard

Varenius, Bernhard（ヴァレニウス，ベルンハルト）

1622〜1650，ドイツの自然地理学者 （注：オランダの地理学者と紹介するものもある）． 主な著作は「Geographia generalis（一般地理学）」（1650）．

海洋学大事典の「くろしお」の項での「ワレニウム」とは， この人のことであろう．

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